海外需要が支える廃車買取ビジネス

事故車や走行距離が10万キロを超えたような中古車など、一般的に国内であれば廃車にするしかないと思うような車でもある程度の価格で買い取ってくれる専門の買取業者は多いです。買い取ってくれる理由の一つは海外需要です。
日本には国が定めた保安基準に適合しているかどうかを一定期間ごとに国土交通省が検査し、車の所有権を公証する自動車検査登録制度があります。この登録を受けなければ国内の公道は走行できません。また問題なく動いていても、この制度の基準を満たしていなければ登録自体ができません。
事故車や非常に状態が悪い車を登録できるように整備するためには高額な費用がかかることもあります。そんなお金と手間暇をかけて整備するくらいなら車を買い替えるというのが日本人ドライバーの感覚です。しかし発展途上国を中心に海外ではまったく事情が異なり、日本であれば廃車にするしかないような車でも十分需要があるので、海外ルートを持つ専門業者が買い取ってくれるのです。

故障しにくい日本製中古車は海外で高評価

一般的に発展途上国ではそれぞれの国の自動車に対する保安基準が日本と比較すると厳しくないことが多く、日本の車検制度では通らないようなレベルの車でも運転できる環境があります。また故障が少ないとか燃費が良いといった日本車の性能に対する信頼度が高く、ブランド力があることも中古日本車の人気を支えています。
修理施設や修理技術者の水準が低い発展途上国においては、何より壊れにくいことが優先され、それは日本車の一番の特性だからです。途上国ばかりではありません。米国大統領が関税に言及するほど米国における日本車の評価は長年高い水準を保っていますが、性能、燃費、安全性などに優れ、価格もリーズナブルといった日本車に対する評価は、新車だけではなく中古車においても同様で、いわゆる先進国でも古びた日本車が走っています。
日本では廃車にするしかないような古い車や事故車であっても、動くのであれば一部の海外では十分商品価値があるので、買取専門業者が引き取ってくれます。

車に対する考え方が異なる日本と海外

日本と海外では車に対する考え方が異なります。海外で走っている車は日本製に限らずあまり外観が綺麗ではないケースが見受けられます。途上国に限らず、先進国でも地方に行けば日本国内ではお目にかかれないような傷だらけの車が当たり前のように走っています。
逆に日本では洗車やワックスがけで外観が綺麗な車が多いように見受けられます。好景気に沸いていたころは次々に新型車が発売され、数年乗ったら新車に買い替えるのがトレンドでした。車は分かりやすいステータスだったのです。その感覚は現代ではやや薄れている部分もありますが、それでも車は綺麗な状態を保つというのが多くの日本人の常識です。
しかし海外では車は実用的な移動手段や運搬手段の道具であり、ごく一部の超高級車以外は、生活の足でしかないというのが一般的な考え方です。パリの街角でもぼこぼこの車が走っていますし、どうみても廃車寸前としか思えないような古い車がアジアやアフリカの道路を走っています。このような古い車に対する海外需要があるからこそ、買取ビジネスが盛んなのです。

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