廃車買取ビジネスの背景にリユース リサイクル思想

かつての日本は大量生産大量消費が美徳とされ、世界を驚かせる高度経済成長を遂げましたが、その反動として環境汚染、公害病の発生、ごみ問題などが深刻化し、この解決に向けて政府の方針も国民のライフスタイルも大きく変化しました。
その一つが、できるだけ再利用や再資源化をベースにした社会の形成促進です。できるだけ再使用できる製品化を図るリユース思想と、再利用できないものは再生利用できるようなリサイクルの概念を柱に、できるだけ物を循環させる循環型社会形成推進基本法が2000年に成立しました。この流れの中で車に関しては2005年に自動車リサイクル法が施行されました。循環型社会の形成という思想の潮流は車社会の概念も変容させました。
マイカーは新車で、しかもどんどん買い替えるという昭和時代の発想を転換させ、できるだけ長く乗って、循環社会形成にも寄与するという流れが生まれました。この結果廃車寸前の古い車も増えましたが、これらの再利用、再生利用も成長し、新規ビジネスとして積極的に古い車を買い取る買取専門業者が増えています。

リユース リサイクルを両輪とした廃車買取システム

若い人を中心に、スマホなどを使ったリユース市場は拡大傾向にあります。中古のパソコンやデジタルカメラ、古着などがネット上で大量に売買されています。専門のアプリもさまざまなタイプが次々に出ており戦国時代の様相を呈しています。
新しいものが尊重され、古いものは捨てるだけだった使い捨て社会から、古くても再利用できるものは何度でも使い、再利用できなくなったものは再資源化を図るリユース リサイクル社会への転換が進んでいます。自動車業界も例外ではありません。ひと昔なら廃車処理が当たり前だった低年式車や水没車、事故車でも程度次第では引き取る買取業者は多いです。昔だったら廃車処分を依頼すると業者から処理費を取られるという事もあったことを思えば、高額ではなくても買い取ってくれるのであれば処分する側は助かります。
業者側にとっては、国内では無価値でも海外ならリユース車として販売できるものは輸出し、リユースは無理だがパーツごとに再利用したり、どうにもならない部品は鉄くずなど再資源物としリサイクルに生かすというビジネスの両輪が形成されています。

廃車買取事業成長の背景に車のテクノロジー進化

一般の中古車店では買い取ってくれないような古い車でも引き取る廃車買取店が成長している背景の一つには、ここ数年で急速に進化し、次々に商品化されつつある車のテクノロジーの進化があります。
最近頻繁にニュースになる運転ミスによる衝突事故や逆走事故、うっかりミスによる人身事故などは多くのドライバーの関心事です。昔は馬力や最高速度を競ってきたメーカーは今、いかに安全に走行するかというハイテクで勝負しています。究極は全自動運転の車です。最新の安全技術を搭載した車に買い替えるまでは、今使っている車を廃車にするしかないぐらい長く乗り続けようという人もいます。
車の歴史を塗り替える劇的モデルチェンジが近いという現実が、リユース傾向を押し上げ、古い車が増え、リユース商品や海外輸出品になり、最期はリサイクルの材料になるというリユース リサイクル社会の推進に一役買う結果になり、同時に中古車買取事業の拡大にもつながっています。

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